製薬会社の営業マンのすべて

ヘルスケア業界は、高給取りなどのイメージもありますが、社員に優しい業界でもあります。毎年の就職ランキングで人気職種になる理由も納得です。そんな業界に勤める現役MRが包み隠さず発信していきたいと思います。

未経験からMRになるのにコントラクトMRって選択肢もあるよ。コントラクトMRの実態を社員に直接聞いてみた。

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現役MRのユウトです。

最近急に冷え込んで皆さんは体調いかがでしょうか?僕は2日ほど体調が悪かったのですが、嫁さんの看病のお蔭で今は元気に営業活動をできています、つくづく元気が一番だと感じます!!

営業所に配属になった新人もこの時期は特に体調に気を付けて過ごしていました。なぜなら先週日曜日はMR認定試験があった為です。このMR認定試験、MRで仕事をする上で必須ではありませんが、重要な資格になります。少なくとも大手会社はこのMR認定試験を持っている事を必須に中途採用などを進めます。ですので、未経験者にとってはハードルが高くなる資格でもあります。

未経験者はMR認定試験を持っていません。直接製薬会社に入社するケースも多いですが、コントラクトMR(派遣社員)になって、正社員という道もあり、コントラクトMRでMR認定試験を取得し、数年経験を積むことで、そのまま正社員として就職するケースもあります。コントラクトMRに現役コントラクトMRに直接インタビューしてきました!

 

【目次】

そもそもコントラクトMRって 

言葉で説明すると難しいので、まずは下の図を見てください。

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この図を使って説明していきたいと思います。

図のMRは全て派遣元会社の社員としてます。各製薬会社が「今年大型新薬が出るので一時的に人を増やしたい」「早期退職で人を切りすぎた。。今すぐ人が欲しい」などなど製薬会社の自己都合により、人財が必要になるケースがあります。(それをプロジェクトと言っています)そんな時、1年や2年といった短期契約でMRを雇うのです。その雇われたMRがコントラクトMRと言います。

会社が違うので福利厚生などは違いますが、見た感じはプロジェクト先の製薬会社のMRと遜色ありません。持参しているパソコンや携帯電話も一緒ですし、本人に聞いてみないと分かりません。普通に考えてみても、一目でみてコントラクトと分かれば、問題ですよね。。。笑

 

コントラクトMRのプロジェクトについて

先ほども少し触れましたが、製薬会社の自己都合によって人財の需要が決まります。その期間も1~2年もモノが多く、会社によっては契約期間中に違約金を支払ってまでも契約を破棄する製薬会社もあります。プロジェクトの延長破棄などは、本当に製薬会社の都合によって変わります。

ちなみに、時期によって出ているプロジェクトが異なっています。例えば、糖尿病のプロジェクトだったり、抗がん剤のプロジェクトだったり、時期によってあったりなかったり、、、さらに各々のプロジェクトに採用条件があり、スペシャリティになるほど過去の経験が必要なケースが多いです。

なお、自分でプロジェクトを選ぶこともできるが、タイミングと募集人数しだいと言っていました。

けど、そんな選り好みしていたら、プロジェクトが見つからない?給料は?と思ってしまいます。そんな時は待機MRとして、給料は支給されるそうです。会社にもよりますが、待機期間が3か月間は全額支給。それ以降は80%支給だそうです。

 

コントラクトMRの給料・昇給などお金周りについて

年俸制になっています。ですので、月々の給料は高いですがボーナスがない形態になっています。大体40万弱/月と言っていました(独身、28歳)

毎年給料は増えるそうで、増加金額は評価が良ければ上がります。ここまではどの会社も同じですが、コントラクトMRは評価する人が2人います。派遣元の上司と派遣先の上司です。昇格に関しては派遣元の上司の評価がほぼ全てらしいですが、毎年の昇給に関しては派遣先の上司の評価も重要です。

評価をする時、◯◯さんはこんな仕事しているから良いよね!などの理由が必要です。そのためには同行訪問などで上司に見せる事は必要ですが、プロジェクトによって派遣元の上司同行は難しい時があったりするようです。

 

コントラクトMRの福利厚生について聞いてみた

製薬会社の福利厚生に関しては非常に手厚い事を以前の記事でも紹介しました。

http://seiyaku-mr.hatenablog.com/entry/2017/10/20/074957seiyaku-mr.hatenablog.com

 

コントラクトMRはそこまで手厚くはありませんが、手厚いと思います。聞いただけでも、、、

・家賃は定額補助(勤務地による、最低限32000円の補助はある)

・宿泊日当あり(2500円)

・派遣先の行事参加代負担(新年会や忘年会など)

・帰省手当あり

・勤務地もある程度は聞いてもらえる

 

プロジェクト決定から配属までの流れ

自分がコントラクトMRになり、プロジェクトを決定したとしましょう。次は履歴書を送り、合格すれば面接です。

 

面接と言っても面接ではありません???

 

どういう事かというと、派遣法で派遣社員に対して事前の面接はできない事になっています。ですので、面接でなく会社見学会という名の支店長や配属先の所長が面接官となり、話を行います。ほぼ出来レースなので大きな問題がない限り採用はしてくれますので心配はいらないと聞きました。

ちなみに彼は支店長から「今まで医師に怒られた経験はある?」と聞かれ

「犬の糞を踏んで、病院に面会に行ったら怒られた」

と答えたそうです。個人的に好きなネタですが、モラル的にはどうなんでしょう。。。そんな人でも合格するので大きな不安は感じなくて良いと思います。

 

配属後、研修はどうなるの?

派遣先の判断によります。当然、月々の研修に関しては参加します。しかしながら、1回/年の全国規模の集合研修などは参加が見送られる事もあります。

この他にコントラクトMRは派遣元の継続研修があり、2回/年全国コントラクトMRを集めて行います。領域は様々な領域で、医薬品市場の流れをみて、派遣元先の会社が勝手に決めるそうです。

書類関係も派遣元先のものの少しあり、特に経費精算はややこしく、車関係は派遣元に請求。それ以外は派遣先に請求など。細かいルールがありました。

 

総合的にコントラクトMRってどう感じますか。

最近MRを辞めてコントラクトMRに転職する人も増えているそうです。

なぜなら、家族の問題もあり転勤がいやだ!色々な領域を経験してみたい!!といった希望を持つ人も多くなってきたからだと言っていました。彼はコントラクトMRの魅力を全国どこにでもいける、社内外を超えて色々な人と知り合いになれるケースがある。業界全体の流れが分かると言っていました。

逆に嫌なところは、同じ領域内でのプロジェクトを持つケースがあり、今までPRしていた製品からの切替をお願いするなど倫理に反するところがある事がいやだとも言っていました。