製薬会社の営業マンのすべて

ヘルスケア業界は、高給取りなどのイメージもありますが、社員に優しい業界でもあります。毎年の就職ランキングで人気職種になる理由も納得です。そんな業界に勤める現役MRが包み隠さず発信していきたいと思います。

MRの生産性を上げるために、製薬業界のコープロモーション(コ・プロ)の将来性について考えてみる。

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現役MRのユウトです。

 

最近、製薬会社でもMRの生産性が問われる記事が増えてきました。

 

ファイザーも生産性を向上させるために

内勤日を設けたりして

活動をした方が良い!といった試みを考えている記事をみましたし、

 

第一三共

事務所近くだけでなく

自宅近くにも駐車場をかりるようになり

直行直帰の風土を作ろうとしていたりします。

 

どれも理論上は理解できるのですが、

どうしても裏の目的を考えちゃいます。

(内勤日は日当費用の削減、直行直帰は事務所閉鎖など。。。。)

 

きっと利益率を高めるために

会社は固定費を減らしたいし、

あの手この手で提案をしてきます。

 

経営者目線なら仕方がないですしね。。。

 

ですが、

もっとコ・プロモーション(以下、コ・プロ)やコ・マーケティング(コ・マーケ)をうまく活用していけば、絶対生産性は上がると思います。

 

将来のコ・プロやコ・マーケの形を考えたいと思います。

 

 

目次

コ・プロ、コ・マーケとは?

コ・プロとはコ・プロモーションの略になります。

日本語では宣伝提携になります。

 

つまり、

Xという製品をA社とB社が協力して

情報提供を行っていきます。

 

コ・マーケとはコ・マーケティングの略になります。

日本語では併売です。

 

つまり、

Xという製品をA社とB社がそれぞれ販売します。

同じ医薬品を販売します。

商品名が異なる場合もあります。

すなわち、最大のになります。

 

コ・マーケの方がメリットが少ないイメージがしますが、

ファーストインクラスや市場規模が小さい場合などは

疾患啓発をこめて、

医師などへの情報提供が増えるので、

市場が活性化して、

両者にWin-Winの関係を築ける可能性があります。

 

良い例が

SitgliptinのMSDと小野薬品です。

 

MSDはARBのニューロタンで

苦い思い出をしています。

 

二の舞にならないように

小野薬品とコ・マーケを組み

見事、Sitagliptinの売上を最大限に拡大させました。

 

このようにして

コ・マーケは形を変えずこのまま残っていくと思いますが、

コ・プロの形は変わっていくと考えています。

 

現在のコ・プロ状況

併売の形になると

ものすごく難しくなります。

 

実際、僕の会社も何個かコ・プロを行っていますが、

会議や資料など様々な手間があり、

無駄な時間があると思っています。

 

何より

その製品にかける温度差がありすぎると

ものすごく困ります。

 

使えない社員をやる気に満ち溢れた社員が罵るイメージです。

 

お互いにとってストレスになり、

非常に難しい状態だと思います。

 

けど、

こんな状況は日常茶飯事

 

きっと利益が絡んでいるので

このような状態になっているのだと思います。

 

コ・プロの色々な形を模索中

基本的には販売製造会社A社と提携をして

B社が製品情報提供を行う形が一般的です。

 

しかし、

上記のような状態が日常茶飯事なので

製薬会社は徐々にコ・プロの体系を変えてきています。

 

販売会社をA社→B社に移管して、

B社の製品をA社が情報提供を手伝うという

逆の形をとる製薬会社が増えてきています。

 

製品に対するモチベーションが

A社とB社で異なることは防げます。

 

代表例が

アイリーアやコセンティクスという乾癬の薬になります。

眼科に強い参天製薬、皮膚科に強いマルホの力を使うべく

販売会社を一度、移してから両社で併売しています。

 

これで製品の売上は最大限に伸びたともいわれています。

 

 

今後のコ・プロの形から考える今後の外資系MRの組織体系

外資系製薬会社は

今あるリソースを最大限に活用して

売上を最大限に伸ばすと思います。

 

つまり、

自社製薬会社MRは少数精鋭部隊が主流になる

と僕は思っています。

 

なぜなら、

多くの会社は人件費の固定費を減らしたいと思っているからです。

 

今でも事務所が統合されたり、

人件費を削減するために早期退職を募ったりもしました。

これからもあるかもしれません、、、

 

けどMRは間違いなくなくなりませんし

逆に広域を担当することになれば、

1人当たりの給料水準は今よりも上がるかもしれません。

 

今は給料を減らして人を残すのでなく、

働かない人を減らして給料を維持の方向にあります。

 

今後の市場から考えられるMRのパラダイムシフト

先日、衝撃的なデータが出てきました。。

先進国で今後、医薬品市場の伸びは日本が最下位。唯一のマイナス成長です。

 

これをみて

外資系企業は積極的に資本を投入するメリットはなく、

考えなければならないとのコメントも発表していますが、

きっと長期収載品の薬価低下などが響いている可能性があります。

 

新薬に関しては、

今後市場にでてくる医薬品は

オーファンとよばれる希少疾病の患者さんに対する薬が多いのが現状です。

 

オーファン薬で

少数精鋭部隊を作り、コ・プロを行う。

 

もしかすると

この姿が将来の姿かもしれません。。。

 

 

確実に

製品開発力のある外資系企業かベンチャー企業のMRが

生き残る可能性が高くなるのではないでしょうか?

 

MRからMRへの転職も考えてもよい時期にきているのかもしれませんね。 

 

 

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